雪街音楽メモ

聴いた音楽、気になった音楽、音楽の話題など、音楽のある日常を書きました。

CD『The Tallis Scholars sing Palestrina』(タリス・スコラーズ・シング・パレストリーナ)

Tallis Scholars Sing Palestrina

Tallis Scholars Sing Palestrina

パレストリーナ様式」。美しく濃厚で滑らかな無伴奏合唱曲

これも、id:eireneさんの

を参考にして選んだ、パレストリーナ無伴奏合唱曲のCD2枚組である。*1

200CD アヴェマリア 宗教音楽の名曲・名盤

200CD アヴェマリア 宗教音楽の名曲・名盤

は自分でも購入した。曲ごとにそえられている解説文は学術的(?)な解説というよりも選者それぞれの個人的な思い入れも熱心に書かれていて、「曲の良さが紹介してある」という感じか、楽な気持ちで読み進めていける。読んでいると次々聴きたくなってしまう。

パレストリーナルネサンス後期のイタリア人音楽家で、岡田暁生西洋音楽史asin:4121018168ではp.50で紹介されている。
パレストリーナ様式」といわれる合唱の響きは美しく濃厚で、滑らかだ。「人工的」という表現の解説が多いようだが、なるほどそう感じられる。旋律がはっきり理解できるよう和声的にも工夫されており、緻密で非常に凝ったものである。俗なたとえになるけれども、極上のカスタード・プリンのようだと思った。聴いていてとにかく美しく快適で、柔らかで、やがて気持ちがほぐれ、心は空間を漂いはじめる。そんな音楽をタリス・スコラーズの美声で楽しめる。

*1:先のid:galanthus:20081210:1228838762モンテヴェルディ聖母マリアの夕べの祈り』でも同様に参考にさせていただいている。