雪街音楽メモ

聴いた音楽、気になった音楽、音楽の話題など、音楽のある日常を書きました。

CD『The Tallis Scholars Sing Josquin』(ジョスカン・デ・プレ 『ミサ・パンジェ・リングア』)

Tallis Scholars Sing Josquin

Tallis Scholars Sing Josquin

Josquin Des Prez 《Missa Pange lingua》

ボッティチェリレオナルド・ダ・ヴィンチと同時代に活躍し、フランドル楽派にしてルネサンス最大の作曲家といっていいISBN:4121018168 岡田暁生西洋音楽史』p.37)ジョスカン・デ・プレのもっとも有名なミサ曲。

「ミサ・パンジェ・リングア」は無伴奏の合唱曲で、グレゴリオ聖歌を定旋律として用いている。ひとつのパートがソロを歌いはじめ、一定の間隔をおいて次々に加わっていく全パートがその旋律を模倣する、「通模倣様式」(一種のカノン-輪唱-、バロック時代のフーガの原型)で構成されている。
ルネサンス文化・ルネサンス芸術と流れを共有し、15世紀ルネサンス音楽は大らかで暖かく、美しく滑らかにして完全に調和の取れた響きを持つ。その時代を代表する曲を、タリス・スコラーズのこれまた美しく洗練され澄んでいるが柔らかく聴こえるコーラスで楽しめる名盤である。